世界遺産カメラマン 富井義夫が語る世界遺産の魅力

アプ・シンベル小神殿/アプ・シンベル/エジプト
30年以上にわたって世界を旅し、人々の暮しや街並み、自然のすがたを撮り続けているカメラマン・富井義夫氏。あるとき彼は、エジプトのアブシン・ベル神殿がダム建設で水没の危機に瀕し、国際的な救済活動によって救済されたという記事を目にしました。この歴史的な事業は、のちにユネスコの世界遺産条約の成立に結びつきます。富井氏は大きな衝撃を受けるとともに、世界遺産への関心が高まり、行ってみたい、自分の目で見てみたい、という思いが膨らみました。
それから20年。
富井氏は各地の世界遺産を撮りつづけ、訪れた遺産の数は379となりました。遺産を訪ねるたびに感じることは、「自然界の偉大さ、人類が織りなす人間模様のおもしろさ、異なる文化が創り出す造形物の美しさ」といいます。そして、多くの場所を訪れるにつれて深まるのは、「人間はみんな同じである」という思いです。
一年の半分を旅ですごす富井氏は、「連綿と続く人類の歴史もまた、ひとつの旅とみなすことができる」といいます。「わたしたちの祖先が残した世界遺産は、その一つひとつが人類の旅の証といえるかもしれません」。
今日も旅を続ける彼は、その証を、わたしたちに力強く伝えてくれます。
![]()
![]()
1953年東京都生まれ。東京写真専門学校を卒業、1988年に(株)写真工房を設立、1990年北海道の自然に魅せられ札幌に移住。海外の風景と人物写真を中心に活躍し、現在も世界中を駆け巡り、ライフワークである世界遺産を追求し続ける。国内外で世界遺産の写真展も多数開催。海外取材歴196回(109の国と地域)、世界遺産サイト397カ所を訪問(2010年10月現在)。
出版写真集:『世界遺産 珠玉の80選』、『世界遺産 驚異の50選』(JTBパブリッシング)、『世界文化遺産-写真家 富井義夫 究極の50』(山と渓谷社)、『Paris City of Light』(Sky Comm/フランス)など
「世界遺産×富井義夫」フォトギャラリー
http://www.tomiiyoshio.com




